ALTIUM ALCADIA X-3

開発コンセプト【X-3 マイクロATXパッケージ】


[現代のPCケースには「冷せばよい」という単純な図式は成立しない]
 一般に強力な吸排気がPCケース内部冷却の必須条件とされていることに疑いの余地は少ない。実際に吸気温度と排気温度の比較でもそのことは明白に証明されることとなるが、個々の搭載パーツにおける発熱状況の詳細な検証や分析、そしてケーブル配線やコネクティングが行われた実際の内部状況においては、この原則がストレートに当てはまる例は稀である。PCケース内部のエアフローは実に難解な問題でもある。そしてこのエアフローを解析し効率よく主要パーツの冷却を行い、ケース内部を拡散しつつ多くの熱を奪い排出するというプロセスを想定し、この理想に近づける作業をコツコツと積み重ねることしか解決の手段は無い。また現在の主要テーマの一つであるHDDの冷却はHDD自体が非常に放熱困難な構造体であるという、過酷な条件下で行われる。主なHDDの構造はメインシャシーこそアルミ鋳造製であるものの、上部カバーは熱伝導率の低いステンレスを採用する例がほとんどであり火傷対策等ユーザビリティの観点からシールドされ、放熱効果は著しく阻害されている。またCPU冷却においてもケース内部エアフローとのマッチングが非常に重要となる。ケース内部エアフローとは垂直方向のエアフローを必用とするメーカー純正CPUクーラーの場合、過度のケース内部エアフローが冷却能力を阻害する危険が非常に大きい構造となり、ケース内部エアフローレベルとその冷却性能は一致を見ることは無い。さらにCPU程に発熱する現在のグラフィクスエンジンでは個別に小型クーラーによる冷却機構が搭載され、周辺へのフレッシュエアの供給方法にも慎重な対応が必要なのである。また、これらパーツへのケーブルコネクトは、その方法によりケース内部エアフフローを著しく阻害してしまう危険をはらむ。意図したエアフローが再現されない場合は、いかなる強力なエアフローを持ってしてもバランスが崩れ熱溜りを生じる結果となる。従って、現在の高性能PCの冷却においてエアフローの強弱を単純に論じることは許されないのである。

[心地よく最高性能を如何なく発揮するための静音化]
 パーツの驚異的な進化とともにPCの静音化は現在の大きなテーマとなった。CPU/GPUにしてもHDDや電源にしてもその性能の向上は非常に多大な発熱を伴う。そのために冷却能力の増強は必須課題であり、その結果PCが発する騒音もまた増加の一途を辿るからである。このときPCの静音化を図る手段は3つ。1つは低騒音のパーツを選択し搭載するという音源対策、1つはケース自体に吸音材の装着やインシュレータ等共振防止パーツの装着、吸音対策を施し徐々に低騒音化へと導く手法、そしてもう1つは可能な限り防音効果の高いケース構造を実現することにより漏音対策を施すということである。最高のパフォーマンスを要求される自作用PCケースにおいて、本来追及するべき防音対策レベルとは、高レベルの騒音を押さえ込む本質的な構造の確立の他ならない。音圧(db)値を押さえ込むことを基本とし、音域の低下効果を追及するとともに共振防止効果を徹底的に追求した基本構造の存在こそが、静音化ポテンシャルと言えるのである。

[R-I/E小型パッケージ化]
 ALTIUM ALCADIA X-3で挑むのは、WiNDy独創のPCケースソリューション(R-I/E SYSTEM)の小型パッケージ化。搭載HDD全てに同レベルの冷却効果を実現するとともに吸気から排気へのプロセスが常にケース冷却に大きく関わるこの機構は、長時間稼動で安定した最高レベルのPC空冷システムを提供するとともに、二重構造化を含めた様々な静音化対策により、最高レベルの静音化ポテンシャルを発揮する。エクステンディドATXパッケージのALCADIA X-1、そしてミドルタワーATXのALCADIA X-2に搭載されたこのR-I/E SYSTEMはその真価を証明するために非常に困難な小型化へと挑戦を開始したのである。搭載パーツの発熱量が一定であるならケース容積の減少は熱容量の減少と言えること。さらに熱源のより過密な配置、ケーブルの過密化等ケース内部冷却にとって非常にネガティブな環境であること。これら全てがALCADIA X-3に容赦なく、立ちはだかった。

[ALCADIA X-3]
 真のケースポテンシャル、真のケースソリューションとは、あらゆる条件化で通用する最高レベルの基本性能である。ケース個々の構造やPCの仕様にあわせてチューニングしたスペシャルメイキングな性能ではなく、PCの様々な仕様やメイキングの方法、パッケージの大小を克服する最高レベルでの冷却性能と静音性能を実現すること、これがR-I/E SYSTEMに課せられた使命である。ALCADIA X-3の存在はまさにこのことをDOS/Vユーザーに問う。そしてこのポテンシャルを最大限に引き出す楽しみを感じて欲しい。